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  3. 2017.10.17

流通革命に地域の魅力再発見!地域活性をITで実現した注目の企業5つ


日本経済の重要課題にもあげられている地方創生。経済の基盤を強化するためには、地方経済の底上げが必須です。地域文化の均一化や人口の一極集中が進むなか、地方にある企業にはどのような生き残りの手段があるのでしょうか。

ヒントとなるのは新しい技術の活用やアイデアを生かし、地理的条件に左右されず企業活動を活発化している成功例です。ITを駆使し、地域活性化に貢献している注目企業を紹介していきましょう。

衣類生産のプラットフォーム構築で流通を最適化

1.「シタテル株式会社」
全国230以上の縫製工場と提携し、中小・零細工場のネットワーク化に成功したのが、熊本発のシタテルです。IT技術を活かして顧客との接点を構築し、売り上げにつなげる「Information Communication Technology」の見本のような事業を展開しています。その取り組みは大きな注目を集め、「ICT地域活性化大賞2016」を受賞しました。

シタテルは2014年3月に創業した、熊本県のスタートアップ企業です。着目したのは、海外生産に仕事を奪われて苦境にあえぐ地方の中小・零細工場と、小ロットでオリジナル商品を作りたいアパレルブランドやデザイナーの存在でした。

ICTによるプラットフォームを構築し、不特定多数の個人・アパレル事業者・メーカー等からの依頼を瞬時にジャッジし、振り分けできるシステムを実現しています。各縫製工場の技術や生産能力、繁忙時期などをデータ化し、独自アルゴリズムを用いることで、依頼内容と工場とのマッチングがなされます。

品質・納期・価格的に適応する工場へと発注することで、依頼者と縫製工場の間を取り持つのがシタテルの役割です。2016年現在、登録事業者数は2,400社、市場流通総額は約15億円です。閑散期の工場稼働率が上がったことで、雇用創出の機会が増え、各地方に大きな経済効果をもたらしています。

生産者を元気にする流通革命を実現

2.「フーディソン」
ITを活用した水産流通プラットフォームを実現させたフーディソンは、飲食店向けに提供する「魚ポチ」、一般消費者向けの「サカナバッカ」とECによる直販を展開しています。生産者から寄せられた魚の仕入れ状況をデータ化し、産地と飲食店・消費者の新しいつながり方を創造しました。

飲食店には大市場では扱われることのない希少な魚を、生産者には新たな市場価値を提供し、双方のニーズにマッチする理想的な流通の形を実現しています。

一方、外国のマルシェを思わせるおしゃれな鮮魚店は、魚料理になじみが薄い層まで獲得し、集客効果を上げています。扱いの手間や知識不足から魚離れの傾向にあった消費者に、魚の美味しさを再認識させることで食文化への貢献も果たしています。

3.「八面六臂」
水産物、青果、精肉から洗剤などの消耗品までを手広く、しかもスピーディーに配達するのが、八面六臂のサービスです。16時から深夜2時までの注文が翌日の9~15時には配達される便利さや、一般的な市場では入手しにくい魚を取り扱うなど、八面六臂らしい魅力で同業他社との差別化を図っています。

全国各地の市場や生産者からの独自仕入れルートを駆使し、飲食店の細かなニーズに対応できるのが八面六臂の強みとなっています。利用者が声をそろえて評価しているのは、その梱包の丁寧さです。新鮮な食材を新鮮なままに送り届ける工夫は、農業・漁業生産者への敬意の表れであり、サービスの特徴でもあります。

地域の魅力を再発見するプラットフォームを提供

4.観光商品の売買プラットフォーム「TRIP」
地域起こしにはさまざまな形がありますが、これまでにない地域体験を商品化し、一同に集めた画期的な試みが「TRIP」です。旅番組や雑誌、ツアーなどでは知ることのできない、その土地ならではのユニークな体験を項目別・地域別に探すことができ、その場で予約も可能です。

価格は1,000円台~と、「今度の休みに何をしようか」という気軽なニーズにぴったりの体験も見つかります。もちろん、離島暮らし体験といった、本格的な旅行の目的も網羅しています。

地域体験といっても地方のみにとらわれず、東京スカイツリーをカヌーから見上げる都会型の体験もあります。日本全土くまなく、再発見の対象としているといっても過言ではありません。

定番の観光とは違う視点から地域の魅力を発信する「TRIP」を通じて、未だ知らない新鮮な日本の姿に気づかされます。

5.農家・漁家・古民家に泊まれる宿泊予約サイト「とまりーな」
普通の旅に飽きたなら、おすすめしたいのが民泊です。ただ観光でめぐるだけでは味わえない、ディープな土地の香りを堪能することができます。

民泊予約サイトの「とまりーな」では、地方独自の体験プログラムとセットになったお得な料金体系で提供されています。地方や宿泊所の規模によっても異なりますが、農業体験付きで3,000円台から、船に乗る漁業体験付きでは8,000円からといったところです。「あまちゃん」の舞台となった町での漁業体験などもあり、これまで経験したことがないような、思い出深い旅ができそうです。

「とまりーな」のサイトでは利用者の体験記も掲載されており、土地の魅力の紹介とともに、これから利用する人への参考材料となっています。

新しい体験をしたい人と過疎化に悩む地域を結びつけ、人間同士の生の交流を事業化した「とまりーな」は、旅行業界を始めとする既存のサービスに大きなインパクトを与えています。

ここで紹介した企業の取り組みは、地域貢献だけでなく、消費者の豊かなライフスタイルの実現にもつながっています。新しい技術を利用することで、各地に眠っている潜在能力が掘り起こされ、地域が活性化すると同時に、多方面のニーズが満たされていく理想の形がみえます。今後もITを活用した、新たな価値提供を実現する企業が増えることが期待されます。

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