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  3. 2017.11.24

外国人に人気の日本食は?インバウンド集客に向けた飲食店の取り組み最前線


日本を訪れる外国人観光客の多くが、日本食を食べることを楽しみにしています。とはいえ、どのメニューに期待しているのかは、国によって違うもの。ここでは、実際にどのような日本食が人気を集めているのか、また、集客に向けて外食産業がどのような取り組みを行っているのかに注目していきます。

国別・外国人観光客に人気の日本食

観光庁が実施した「訪日外国人の消費動向(平成29年4-6月期)」によれば、外国人が「訪日前に期待していたこと」としてもっとも多かった回答は、「日本食を食べること」(68.4%)でした。寿司やラーメンなど、日本を代表する食事が世界中で食べられるようになった今、日本に行くからには、本場の味を楽しみたいという期待感が高まっていることが背景にあるのでしょう。

もっとも満足した飲食については、国によってばらつきが出ています。韓国は「肉料理」、台湾と香港は「ラーメン」、中国は「魚料理」、米国は「寿司」の割合が高くなっており、各国で食べることのできる日本食に関連していることが推測されます。

満足の理由としては、総じて「美味しい」が圧倒的に高く、ラーメンは90%、寿司は77.2%の人が回答しています。意外なのは、果物や酒についても約85%の人が「美味しい」と回答している点。味は五感で感じるともいわれますが、高品質な食材を使用していることはもちろん、盛り付けや演出を含めて、日本での食事が美味しいと感じている人が多いことを裏付けています。

外国人に人気!江戸時代にタイムスリップできる劇場型寿司店

飲食店もインバウンド向けのサービスを積極的に取り入れることで話題を提供し、集客につなげているところが出てきています。

赤坂にある「板前寿司 江戸」は、江戸時代にタイムスリップしたかのような劇場型寿司店として話題になっています。無料でできる着物体験が人気のほか、店内には屏風や浮世絵、西陣織天井、提灯などが配され、思わず写真を撮りたくなるポイントを随所に設置するなど、細部にまでこだわった内装が施されています。生け簀やネタ箱も置かれ、好みのものを選んで目の前で板前が調理するスタイルも、外国人にとっては特別な体験となっています。

調理方法はさまざまなものが指定可能で、寿司はもちろん、刺身や焼き・蒸し・煮付けなどを選ぶことができ、生食に抵抗がある人でも十分に楽しむことができるのも特徴的です。盛り付けもフォトジェニックで、升を何段にも積み上げたものやネタが山盛りになった寿司など、個性的な演出が目を見張ります。

店内はWi-Fi完備で、すぐにSNSで情報発信してもらう工夫も。外国人は情報収集に個人ブログやSNSを活用している人が多いため、スムーズに情報が拡散されるような仕掛けは特に重要な取り組みといえるでしょう。

進化する外国人集客のニーズに応える情報サイト

旅行者の中には、宗教的、あるいは心情的、アレルギーの問題から、特定の食材を食べられない人も多くいます。近年では、ハラール対応のメニューを扱う飲食店も増えていますが、そういった情報を得る手段はなかなかなく、食事に苦労している旅行者も少なくありません。

そこで、食の制限に関する情報をまとめたサイトも公開されるようになってきました。株式会社フレンバシーが運営するベジタリアン向けレストラン情報サイト「Vegewel」(ベジウェル)は、オーガニック、マクロビオティック、ベジタリアン、ビーガン、グルテンフリー、低糖質といった6つの切り口から飲食店情報を発信しています。

飲食店の掲載は無料で、専門店でなくてもベジタリアン向けメニューが複数あれば登録可能なため、多くの情報が集まっています。アクセス元の国は、100カ国以上と、注目度の高さがうかがえます。現在は日本語版と英語版のみですが、今後は中国語にも対応予定です。

再来訪につながる満足度の高いサービスが重要

インバウンド需要が期待されるなか、外国人観光客の満足度を高める取り組みが進んでいます。再来日の旅行者も増加しているといわれ、もともとの期待が高い飲食店での好体験は、旅行そのものを良い印象にし、さらなる来日につながります。多様化するインバウンドを楽しませ、日本の魅力を伝えるサービスの提供に今後も期待が集まります。

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