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  3. 2018.04.09

スタートアップ企業は注目!大企業と連携するアクセラレータープログラムとは


多様性やスピードがビジネスを左右する昨今、社内のリソースだけでは顧客ニーズに沿ったビジネス展開ができないという課題も生まれています。

そこで、アクセラレータープログラムを導入し、新たな発想を持ち込もうとする大企業が増えています。アクセラレータープログラムとはどんなもので、どういったメリットがあるのか、事例とともに解説します。

アクセラレータープログラムとは

「アクセラレータープログラム(accelerator program)」とは、起業から間もないベンチャー企業やスタートアップ企業・個人に、大企業や自治体が出資・支援を行うことで、共に事業の成功を目指すプログラムです。2005年頃にアメリカでスタートし、日本では2015年頃から取り組む企業が増えてきました。

厳密には、アクセラレータープログラムはすでに起業している企業をサポートするもので、起業前からサポートするものはインキュベーター(インキュベーション)プログラムといいますが、日本ではこの2つをまとめてアクセラレータープログラムとして扱われることがあります。

一般的には、WEBを通じて広く募集され、書類選考や面談を経てサポート企業を選定していきます。大企業や自治体にとっては、画一化された社内リソースでは対応できない柔軟な発想や、より専門性に特化したリソースを確保し、スピード感をもってイノベーションを創出できるというメリットがあります。

一方、新興企業にとっては、資金やノウハウ、リソースが不足しがちなスタートアップ時のサポートを受けられるメリットがあり、win-winの関係を構築できます。

2017年に大企業・自治体で実施された事例

ここからは、実際に大企業や自治体が募集しているアクセラレータープログラムを5例、紹介します。

■JR東日本
2017年4月、「TICKET TO TOMORROW~未来のキップを、すべてのひとに。」とのスローガンで募集されました。

新興企業を対象とした「アクセラレーションコース」と、個人を対象にした「インキュベーションコース」があり、駅や鉄道などの経営資源、グループ事業における情報資源を活用したビジネスやサービスのアイデアを募りました。

133件の提案があり、選考の上、実証実験を実施。AIを活用した無人決済やECサイトとジョイントし駅ナカで鮮魚を販売するなど、内容は多岐にわたっています。

■三菱地所
「街から起こすイノベーション」をキーワードに、いろいろな空間やサービスに要求される価値を深く考えることをベースにした提案を募集しました。

ベンチャー企業のスピード感やフットワークの軽さと、三菱地所の使命でもある社会貢献をコラボさせることを目的としています。事前セミナーや交流会を開くことでモチベーションと提案のクオリティを向上させている点が特徴的です。採用後は、多くのメンターのサポートを受けられることがベンチャー企業のメリットです。

■富士通
富士通グループの製品・ソリューション・サービスと革新的なスタートアップの技術・製品との組み合わせによる事業プランを募集するもので、現在は第5期となっています。

募集テーマは、AI、セキュリティ、IoT、クラウド、その他の5分野。協業となれば、各事業部門の幹部が責任者となって推進するほか、タイトに期間を区切ることで早期の事業立ち上げを目指します。

■東京都
「TOKYO STARTUP GATEWAY」と呼ばれるコンテストで注目度が高く、3年間の応募者は2000人と国内最大規模。東京で革新的なビジネスを生み出し、世界で通用するアントレプレナーの育成を目的としています。

応募にあたって事業計画書などは必要なく、自身の事業プランについて400文字で説明をするだけでよいのが最大の特徴です。広い分野のベンチャーキャピタリストなどがサポートする体制を整えており、ファイナリストは賞金の他に、サポート企業からの支援を受けることができます。

さらに、都内で法人を設立すれば活動資金として100万円が提供されるなど、コスト面でのサポートが手厚いのも人気の理由です。

■神戸市
世界で最も有名な投資ファンドとして知られる500 Startupsと神戸市が組んで行うアクセラレータープログラムです。

「500 KOBE ACCELERATOR」として、2015年から募集を開始しました。日本だけでなく、世界からも応募を受け付けているのが特徴で、神戸経済の持続的発展のためのビジネスエコシステム形成を目指していますが、起業家を神戸に定着させることを主目的としていません。あくまでも、神戸から世界に通用する人の流れを作るのが目的であり、採用後は6週間にわたる500 Startupsの実践的なプログラムを受けることになります。

発想力がビジネスチャンスに

事業を興して間もない企業にとって、アクセラレータープログラムは貴重な成長の機会になります。パートナー企業にとっても、新たな事業を創出する契機となるため、今後も積極的に導入をはかる企業が増えると見込まれます。スタートダッシュを希望するベンチャー企業は、ぜひチェックしてください。

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