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  4. 2018.06.04

新製品のテストマーケティングはなぜ重要?メリットと手法を解説


企業の大小を問わず、新製品の投入にはリスクがつきもの。売れると判断して投入した製品が市場に受け入れられないこともあれば、思わぬ商品がヒットとなり生産が追いつかないこともあります。

「販売前に消費者の反応を予測することができれば…」。そのように考えている担当者も多いでしょう。そこで考えたいのがテストマーケティングです。ここでは、テストマーケティングの重要性と手法に加え、米国で注目されている取り組みについて紹介します。

テストマーケティングのメリット

テストマーケティングとは新商品や既存商品のリニューアル販売に際し、限られた地域や特定の手法を使って消費者の反応を見るものです。

新製品やサービスの販売にあたっては、市場がどのような反応をし、どれくらいのユーザーに受け入れてもらえるのかを判断することが非常に難しいのが現実です。そのため、本格投入前に行うテストマーケティングは、その結果によって大々的な販売に踏み切ったり、改良を加えて再テストしたり、販売を中止したりといった判断に非常に有効な方法といえます。

テストマーケティングの大きなメリットは、ターゲット層のニーズを正確に捉えたうえで、効率的な販売計画につなげられることです。商品開発の際にはターゲット設定が行われますが、その設定が本当に正しいのか、ニーズを十分に満たす商品なのかを知ることができます。実際に商品を使ってみた感想を求めたり、開発途中のA案とB案の2つの製品を使ってもらい、どちらの開発を進めるかを判断したりします。

海外展開や越境ECを考えている企業では、テストマーケティングをすることで、リスクを回避することもできるでしょう。また、製品テストだけでなく、キャッチコピーや写真など、その国の人が何に反応するのかを知ることにも役立ちます。

テストマーケティングの手法と特徴

テストマーケティングにはいくつかの手法があります。それぞれの特徴を紹介しましょう。

■特定地域での実販売テスト
地域を限定して行う実市場での製品テストです。地域を選定(多くは地方都市)し、全国展開時と同じ販促を行い、販売結果を計測します。実市場を使うため精度の高い結果を得られますが、反面、大きなコストと時間が必要なこと、製品情報を他社が知ってしまうリスクもあります。

■ホームユーステスト(HUT)
試作品を家庭内で使ってもらい、評価や購買行動を確認したりする手法です。日用品や食品、化粧品など、購入サイクルが短いものに適しています。

正確なデータの収集には一定数のサンプル数が必要となりますが、規模が大きくなれば新製品の情報が漏れるリスクも高まります。逆に小さな規模で行った場合、偏りが出てしまい、実販売時の結果とズレが生じることがあります。

■ホールテストCLT(Central Location Test)
会場調査ともよばれるもので、対象者を指定の会場に集めて商品を試してもらい、感想などを聞く方法です。会場周辺の人に声をかけて参加してもらうストリートキャッチと、事前に人を募集する方法があります。SNSへの公開を制限し他言を禁ずることで、他社に情報が漏れるリスクを軽減できます。

■アンケート調査
インターネットなどを使ったアンケート調査です。専門業者も複数あり、テンプレートに沿って設問を作成するだけで気軽に調査を行えるものもあります。また、業者が抱える会員を使ったモニター調査ができるケースもあり、多くの企業が活用するようになっています。

この他にも、クラウドファンディングを活用するなど、新しいテストマーケティング手法も注目されています。

米国に登場したテストできる小売店「b8ta」とは?

消費者の購買行動をよりリアルに把握できる場として、テストできる小売店「b8ta(ベータ)」(米国)が登場し、注目を集めました。

店内には、企業がテストを行いたい製品が多数並べられており、来店者は自由に商品に触れながら試すことができます。ここでしか実際に見られない製品が大多数となっているため、店を訪れる人も楽しみながら製品に触れることができます。現在ではあちこちで見かけるようになった「ペッパー(ソフトバンクロボティクス)」も、米国に進出する際に、このショップを利用してテストマーケティングを行っています。

拠点のひとつとなっているサンフランシスコの店舗では約130の製品を取り扱い、毎月商品を入れ替えています。店内にはカメラが設置されており、客の動きや製品を手に取る様子を撮影し、リアルタイムで企業に送信しています。

スタッフは商品を熟知しており、お客の質問に答えながら購入意向や買わない理由などをヒアリングし、メーカーにフィードバックを行います。これにより、企業は興味を持った顧客数、販売数などの定量的な数値の他に、商品への印象や購買意欲といった心理的な要因まで得ることができます。

今ではスタートアップ企業から大企業までが広く「b8ta」を活用し、テストマーケティングに生かされています。

リスクを回避して成功率を高めるための手法

新製品を軌道に乗せるまでにはさまざまな不確定要素があるため、慎重な計画と判断が求められます。テストマーケティングには小規模で行える手法もあるため、中小企業にとっても活用しやすい方法といえるでしょう。新製品やサービス投入時に、検討してみてはいかがでしょうか。

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