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  3. 2018.06.21

海外輸送は難しくない!海外に商品を送る際に押さえたいポイント


海外市場に目を向けたとき、大きなハードルに感じられるのが発送業務。
商品の品質や提供価値に自信があっても、社内に海外輸送の専門家や経験者がいないことで、ビジネスチャンスを逃してしまうというお話も耳にします。

しかしそれは、海外輸送ならではの注意点を押さえ、輸送のプロの力を借りて取り組めば、意外とスムーズに進められるということ! 

今回は、世界220以上の国と地域にネットワークを持つ海外輸送のプロフェッショナル、DHLジャパン株式会社のカスタマーマネージャー堀端大嗣さんに、海外輸送のポイントを教えていただきます。

Q.まず、海外発送の際に注意すべきポイントを教えてください

海外への商品輸送は輸出であり貿易なので、国内発送にはない制度については注意が必要です。
例えば、輸送に関する法令や関税、「インボイス」という発送品の内容を明示する必要書類が挙げられます。
法令や関税に関しては送付先や送付する商品によって大きく異なるので、JETRO等の専門機関のサイトや資料でご確認いただく必要があります。
当社でも発送内容をお伺いして、留意ポイントをご案内しています。

意外なポイントは梱包ですね。
航空機輸送での衝撃は商品にダメージを与えかねないので、適切な大きさの段ボールに緩衝材を入れるなどの対策が必要です。
当社では、5種類の段ボールを用意し、ご要望があれば緩衝材についても適切なものを無償でご提供しています。

Q.配送会社の選定ポイントについて教えてください

まず、送りたい商品がその配送会社で輸送できるかの確認が必要です。
それを踏まえた上で一番のポイントは、通関法令やその他諸法令、規則に精通し、正しい知識を提供できるパートナーかどうかだと思います。法令違反をした場合の責任は、送付元が負うことになってしまうからです。

第二に、輸送時に重要視する項目に優先順位をつけること。
スピードか、確実性か、経済性かといった要望を明確にすると選びやすくなります。
国内配送並の輸送スピードを求める場合、国際エクスプレスがおすすめです。

例えば、香港への発送の場合、ほとんどの場合翌午前中には配達が完了しています。
確実性や安心感も、国際エクスプレスに軍配が上がります。
現地のカスタマーサービスセンターと連携した信頼性の高いトレーサビリティー(貨物追跡)があり、当社の場合、ほとんどの場合1社の国際エクスプレス業者で集荷から配送まで(ドア・ツー・ドア)サービスを実現しているので、確実なお届けに自信があります。

経済性重視なら、1㎏未満についてはEMSのほうが安いケースがあります。商品に合わせて、価格吸収力のある運賃を選択することも大切ですね。

Q.事前に送付先に確認しておくべきことは何ですか?

送付予定の商品が、送付先の国や地域に輸出できるものかどうか、現地で輸入通関が問題なく進むのかという点は確認が必要です。
例えば、お花は生花だと送付不可ですが、ブリザーブドフラワーなら日本の植物検疫の証明書があれば発送できるなど、送付先によっても規制が異なるので確認が必須です。

もうひとつは、送付先に輸出で必要になる手続きを依頼することです。
例えば、アメリカに食品や化粧品等を送る場合、FDA((Food and Drug Administration・アメリカ食品医薬品局)への事前通知や登録、FDAからの許可取得が必要になります。

Q.意外と送れないものや注意すべき物品があれば教えてください

送付が不可能なのは、ワシントン条約で禁止されている絶滅の恐れがある野生動植物、スプレーや車両のコーティング剤などの危険品と判断されるものです。
化粧品や食品は、含有物質や送付国によって発送できない場合があり、調べても判断がつかない場合は、輸送会社などに相談するといいと思います。

一方、これまでは容器が破損しやすく、アルコール度数の高さで危険物とみなされてきたお酒は、条件を満たした場合発送が可能になってきました。
日本酒やウイスキーなど、世界的に人気が高まっている日本のお酒はこの先も市場の拡大が見込まれます。
アルコール類を送る場合の条件や手続きについても気軽にご相談いただければと思います。

Q.国によって異なる関税やルールの具体的な例を教えてください。

ヨーロッパではVAT(付加価値税)の登録が必要ですが、配送形態(現地在庫型なのか、直送型なのか)や、販売先、販売額によって申請方法や税率が違うケースがあります。

最近の動きでは、越境ECで購入された商品が1,000豪ドル未満の場合免除だったオーストラリアのGST(財・サービス税)が、2018年7月より課税になります。

越境ECの伸びとともに世界各国で規制が変化しているので、発送先の通関・税関制度には留意する必要があります。

Q.驚くような失敗事例をご存じですか?

当社の取り扱い事例ではないとお断りした上で(笑)、先ほど少しお話したとおり、アメリカでは食品、飲料、化粧品などを輸出する場合、事前にFDAの登録が必要ですが、未申請のために日本へ返送されたり、現地税関で没収されたりという事例を度々耳にします。

また、現地で販売ライセンスを取得されていないキャラクター入りの商品が、現地税関での検査を受けて、全て廃棄処分となった例もあります。

いずれも、発送後に初めて手続きの不備に気付くパターンで、今後のビジネスに大きな影響を及ぼす事態となってしまいました。

Q.越境ECで成功しているお客様に共通の傾向はありますか?

成功されているお客様は、送付先への第一印象を大切にされている印象を受けます。
どんなに素晴らしい商品でも、到着が予定より遅れたり、届いてみたら壊れていたり、手続きのミスでそもそも届かなかったりしたら、送付先との信頼関係が崩れます。

逆にいえば、初めての取引で適切な価格で速く確実に届けられると、送付先からの信頼は増し、継続的な取引につながることもあります。
商品が発送されて届くまでがひとつの体験であり、それも含めて商品の価値だと捉えられているお客様は、順調にお取り引きを続けられています。

Q.最後に、DHLさんのアピールポイントを存分に語ってください!

当社は、世界中220以上の国と地域で、安全・確実・スピーディなドア・ツー・ドアの輸送サービスを提供しています。世界中で通用するハイクオリティな輸送を提供する一方、配送状況のweb確認サービスや、配達日や受取方法が選べる個人宅向けのサービスも提供し、現地のお客様がよろこばれるきめ細やかな輸送を実現しています。

もうひとつのポイントは、営業マンが多数在籍していることです。
輸送に関する問題が起きる前にご相談いただければ、幅広い知識を持った営業マンが一緒に対策を考えます。
輸送のプロならではのきめ細かなサポートで、御社の商品を世界中に届けるお手伝いをできたらと思います。

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岡島 梓/フリーライター

執筆者紹介文:

想いや考えを言葉で伝わる形にする、インタビュアー、ライター、リライター。
インタビューを中心とした記事の作成、キャッチコピーの開発、書籍の執筆・校正を通じ、伝えたいことを理解しやすく、表現に触れる方の心を損なわない形に再構築している。

早稲田大学第一文学部卒業後、東京地下鉄株式会社へ入社。人事業務に従事し、退職後ライターとしてのキャリアをスタート。近年は主に、地域で頑張る会社や事業、人々の魅力を伝え、求人や事業発展といった「はじまり」につながる記事を手がけている。

主な実績
・東京都・インキュベーションHUB推進プロジェクト
「イッサイガッサイ 東東京ものづくりHUB」記事執筆
https://eastside-goodside.tokyo/writer/50
・中小機構「TIP*S」キャッチコピー・理念等の文章化
https://www.facebook.com/tips.smrj/posts/1786551598034807
・江東ブランド2018 記事執筆(部分)
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・すみだの仕事記事執筆(部分)
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