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  4. 2017.09.11

成功する企業のPDCAはどう違う?成長スピードを上げるポイントとは


PDCAはビジネスでよく登場する言葉ですが、うまくいっているという企業は実はあまり多くないようです。
現実的な業務改善を行うためのPDCA実践とはどのようなものなのでしょうか。
成長スピードが重視される昨今、ソフトバンクが徹底した「高速PDCA」に注目し、結果を出す実践ポイントを紹介していきます。

そもそもPDCAとは

PDCAは「Plan=計画」「Do=実行」「Check=評価」「Action=改善」の頭文字で、目標を達成するために必要な過程を、体系立てて枠組み化したものです。
企業活動の生産や管理などを円滑かつ効率的に行えるよう、PDCAのそれぞれの段階で生じる課題を継続的に改善しながら業務を回していきます。

例えば、新商品を開発する場合を例に見てみましょう。

どんな商品をどれくらいの期間で開発するのか、スタート地点となるのが「Plan」です。Pがしっかり策定されていないと、活動の目的が明確になりません。
次の段階である「Do」では、具体的なアイデア想起やパイロット版の作成を行います。
「Check」で顧客や周囲からの評価を集め、「Action」で改善を行います。商品化に進んだ場合には、同様にPDCAサイクルを実施して、より良い製品づくりの循環をつくっていきます。

ソフトバンクを成長させた「高速PDCA」はどこが違うのか?

PDCAをうまく活用できていない企業が多い中、6万人もの大所帯で着実に成果を上げているのがソフトバンクです。

ソフトバンクの元社長室長・三木氏は著書「孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきた すごいPDCA」の中で、30数年で8兆円企業となったソフトバンクの業務推進の秘密を解き明かしています。それが、「高速PDCA」の考え方です。

PDCAの基本に忠実でありながら、「雰囲気で終わらせない」ための独自の工夫により、スピードと精度を向上させています。

・目標の設定方法
大きな目標の下に小さな目標を立て、日・週・月単位でチェックする。

・複数の商品を一気に試す
期間を決め、どれが有効策であるのか比較検討して効果を明確にする。

・結果は毎日検証
個人目標の達成度を1日単位で検証し、上手くいった要因、いかなかった要因を洗い出し、素早い改善につなげる。

・すぐれた方法を明確にする
もっともすぐれた方法を明確にし、さらに磨きをかける手段を考える。



これらの工夫点から、成果を出すことはもとより、そのスピードを上げることに重点が置かれていることがわかります。確実な成果を求めるには、具体的で合理的な検証が必要です。同時に、それを改善につなげるスピードが企業の成長力として現れるといえるでしょう。

個々の小さな成果の積み重ねが、やがて部署全体、企業全体の成果となり、大きな業績へとつながっていきます。

PDCAがうまくいかない理由とは

PDCAを導入しながら、うまく回っていないという企業には共通する特徴がみられます。
原因を理解していないと、いつまでたっても、業務改善には至りません。
陥りがちなPDCAの失敗要因について見てみましょう。

・Pの問題
Planの時点で、目標(ゴール)までの道のりが描けていない、あるいは現状把握ができていないことが失敗の要因として挙げられます。
やってみなければわからない、ということは企業活動において当然にありますが、PDCAの根本となる考え方は仮説と検証にあります。
仮説ができていなければ、次の段階の実行、検証もうまくいきません。
目標を達成する、または課題を解決する計画としての道筋を具体的にイメージできるかを見極めて、計画策定することが大切です。

・Dの問題
がむしゃらに行動しても、結果が伴わないのであれば効率的とはいえません。
また、長期的な行動計画では日々の進捗が見えにくくなりがちです。
「ひと月後の目標達成のために、今日達成すべき目標」のように、短期的な目標にかみ砕いて全体の計画を明確にするとよいでしょう。

・Cの問題
チェック基準のあいまいさは、PDCAがうまくいかない大きな要因です。
「なんとなくできている」ではなく、定量的な視点からの判断が改善点を浮き彫りにします。
計画・行動の成否を見極める指標を数値化するなど、具体的な検証基準を持つようにしましょう。
また内部チェックに偏ると、見逃す部分が多くなります。
ときに外部からの厳しい意見が、業務改善へと導きます。

・Aの問題
課題点がつかめても、着実にゴールに向かう改善が成されなければPDCAサイクルは向上しません。
あらゆる方法を試しても改善がうまくいかないのならば、その課題自体の見直しも必要です。
改善に向けては、可能性があればどんなに些細な手法であっても、試してみる姿勢が求められます。途中で投げ出さず、目標値の達成と新たな目標値の再設定をくり返しながら、よりスムーズなPDCAサイクルを目指していきます。

ソフトバンク、トヨタなど有名企業の成長の裏には徹底したPDCAの実践があります。
PDCAは企業全体の成長を支えると同時に、ビジネスパーソンひとりひとりの成長にも必要な意識です。
PDCAサイクルに不具合を感じているのであれば、まずは自社に足りない部分を見極めるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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