1. IT活用
  2. 2018.10.12

モノづくりの現場が変わる?製造業が注目すべきビジネストレンド2018


はじめに

ビジネストレンドは毎年新しいものが登場します。
2018年は仮想通貨やスマート家電、IoT機器など様々なビジネストレンドがありますが、製品のジャンルや展開する市場によって、注目すべきビジネストレンドは異なります。

本記事ではビジネストレンドの中でも製造業にとって注目すべきだと考えられるキーワードをピックアップしながら、その意味と活用事例を紹介します。

ビジネストレンドとは

ビジネストレンドとはビジネスの潮流や流行のことを意味する、マーケティングの分野で使用される言葉です。

ビジネストレンドで注目されるキーワードの多くはデジタルに関するものですが、パーソナライゼーション(個人の属性に合わせて製品やサービスを提供すること)や、シェアリングエコノミー(所有ではなく共有することで生まれる社会的な循環)など、デジタル以外のキーワードが注目されることもあります。

2018年のデジタルに関するビジネストレンドの中で「IoT」は最も注目すべきキーワードでもあります。
IoTとは様々なモノがインターネットにつながる仕組みのことを意味していますが、総務省・経済産業省は製造現場へのIoT導入を推奨しています。

IoTはビジネストレンドの一つでありながら、政府や国の意向を含んだものでもあるのです。
製造業の企業が時代の流れに合わせた事業経営をするためにも、ビジネストレンドは注目する価値があるといえるでしょう。

【2018年】製造業が注目すべきビジネストレンド

2018年に製造業が注目すべきビジネストレンドは3つあります。それらはデジタルやロボットに関するもので、これからの製造現場にも大きく関係するものです。
ではここからは、製造業に関係する具体的なビジネストレンドのキーワードを順に見ていきましょう。
 

・IoT(インターネットオブシングス)

IoT(Internet of Things)はモノのインターネットと呼ばれ、あらゆるモノがネットを介して情報伝達する仕組みのことを指しています。
IoTを分かりやすく説明すると、テレビやエアコンがIoTでインターネットにつながったとしましょう。IoT機器のテレビやエアコンはネットを介した情報伝達が可能となるため、スマホやパソコンからもテレビやエアコンの操作が可能となります。

これまでは固定のリモコンでしか操作できなかったテレビやエアコンですが、スマホから友人へメールを送るついでに、操作することができるのです。
このテレビとエアコンに関しては、既に製品化されていますが、今後はこの他にも様々なモノがネットにつながっていくことが予想されています。
IoTが普及していけばこの他にも車の自動運転や家の電気、ドアの施錠などあらゆるモノがインターネットで操作可能となっていきます。

このような日常生活に欠かせないモノのIoTが進んでいることは一般的にも知られた話ですが、企業によっては製造現場のIoT導入も既に始まっています。
製造現場にIoTを導入するためにはデータ取得、見える化、分析、自動制御、最適化、自律化のステップがあります。

これらのステップを網羅したIoTの導入を実現することができれば、機械トラブルの早期対応や回避が可能となります。
機械に何らかのトラブルが起きたとしても、その情報を瞬時にパソコンやスマートフォンで確認できれば、速やかに対応を考えることができるからです。
 

・AI(人工知能)

AI(人工知能)とは人間の脳の機能を模倣したシステムを意味します。AIは脳を模倣して開発されているため人間が使う言語を理解するだけでなく、推論を実行し経験から学ぶことも可能です。

このようなAIの研究は古くから取組みがあり開発のブームは1950年代と1980年代にこれまで2回起きています。2010年からは再びAI開発ブームが訪れ、ディープラーニングの開発などにより、急速に研究開発が進んでいるのが現状です。

近年では「Alpha Go」という囲碁プログラムが韓国のプロ囲碁棋士が破っています。さらに自動運転自動車が公道を走るなど、AIは近年躍進を遂げています。
 

・ロボット革命/ロボット導入

ロボット革命とは生産性の向上や人手不足の解消、そして成長産業の育成を目的とした施策です。首相官邸では「ロボット革命実現会議」としてロボット革命を主題とした会議が平成26年から定期的に開催されています。
ロボットをビジネスに取り入れる検証として有名なものにAmazon.comの配達があります。Amazon.comは荷物の配達をドローンで実現するために、2016年から検証を開始しています。
またグーグルは自動運転の実験でロボットを積極的に導入しています。

ロボット技術はAIとセットで活用できるテーマでもあるため、経済産業省はIoTに限らずロボット革命も推奨しています。

製造業のIoT/ロボット活用事例

IoTやロボットの活用は、既に国内でも様々な製造業の企業で取組みが始まっています。では具体的にどのような活用事例があるのか、一つずつ見ていきましょう。
 

【事例1】板金部品のトレース機能にIoT技術を活用

ヤマザキテック株式会社は、板金部品の製造の工程における品質管理とグループ管理が課題となっていました。小さな部品の紛失や類似部品の誤認による再対応が業務量を増やしていたからです。

そこで同社はIoTの導入として板金切断で使用するレーザー加工機を用いて個々の部品に、レーザーマーキングによるQRコードの印字を決定しました。
そしてQRコードの読み取りを専用の機器(リーダー)で実施することにより、部品の識別だけでなく、作業状況の記録やスムーズな品質管理を実現しています。
小さな部品もQRコードで識別できるようになったため、作業ミスが大幅に削減して業務の効率化に成功しています。
 

【事例2】急須の琺瑯工程でロボット技術を導入

及源鋳造株式会社は、急須の琺瑯(ほうろう)工程にロボット技術を導入しています。琺瑯とは急須や壺などの器ガラス質の成分を高温で焼き付ける作業です。この琺瑯作業には余分な琺瑯の除去作業が発生しますが、これまでは職人が対応していました。

その琺瑯工程にロボット技術を導入することで、作業効率が改善され生産性の向上へとつながっています。
ロボットが鉄急須の取り出しと琺瑯を塗る作業、そして余分な琺瑯を取り除く作業を対応するようになったことで職人の負担を軽減させることにも成功しています。
 

【事例3】AI(人工知能)とIoTの導入で半導体製造のプロセスを改善

株式会社東芝では、大量のフラッシュメモリを製造し世界に出荷しています。数ある工場の中でもフラッシュメモリの製造拠点は四日市にある工場ですが、歩留まりや信頼性を向上させるために、AI導入を決定しました。

AIの導入で製造から技術のデータを見える化することで、課題の発見と解消のスピードが改善。またAIによって収集することができた大量のデータ(ビッグデータ)を分析して参考にすることで、生産性改善にも役立っています。
そして検査画像の分析にも人工知能を導入することで、分類作業の効率化と検査品質の安定化も実現しています。

同社では不良原因の推定にかかる時間が、これまで平均で6時間かかっていました。それがIoTとしてAIを導入したことで、不良原因の推定にかける時間を2時間まで短縮することに成功しています。

まとめ

ビジネストレンドには様々なものがありますが導入事例で紹介したようにIoT、人工知能、ロボット革命に関しては製造業で今後も関わりの深いキーワードとなっていくことは間違いありません。
特に人材不足の解消や生産性向上が課題としている企業にとっては今後導入を検討すべきテーマでもあります。

また日進月歩で技術が進化する昨今では、グローバルに世界市場を切り開いてく場合でも、人工知能やロボットなど最新のテクノロジーの活用は欠かせません。
製造業の中小企業が業績を拡大させていくためにも、ビジネストレンドは注目すべき情報だといえるでしょう。

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斎藤 千也/ライター

執筆者紹介文:

兵庫県出身のライター(フリーランス)。
会社員時代は主に人材派遣業界で営業や管理職として勤務。
2015年からライターとしての活動を開始。
これまで採用/転職/マーケティング関連のテーマを中心に1,000本以上の記事を執筆。

お問い合わせ先:
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