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  3. 2018.10.24

中小企業の海外戦略を本気で考える(第6回)
海外販売パートナーの重要性


海外に販売パートナーをもつ有利さと重要性について更に語りましょう。

ある業界で2位のメーカーがありました。これをB社としましょう。
アジアに製品を売りこみたかったのですが、アジア各国の主要ディストリビューターはすべて日本1位のメーカーA社が抑えていました。結果としてアジア市場になかなか入れないでイライラしていました。

そのB社の営業担当者、とあるきっかけで、某国でA社製品を扱うディストリビューターの社長と夕食をともにする事ができました。当然ながら「ぜひ我々B社の製品も販売してくれないか」と頼んだそうです。

社長「担当者さん、あなたも知っているように、我々はA社製品の販売をしている。もしB社の製品も扱う事になったら、A社としては面白くないでしょう。だから残念ながら我々、会社としてB社の製品を扱うのはムツカシイんです。」

ここまでは予想された発言です。しかし、次に驚くべき発言がでます。

社長「しかしながら、私が個人的にB社のセールスレップ(エージェント)になることは可能です。」



この発言にピンときた担当者、その場で「分かりました。社長、あなたが個人的に我々のセールスレップになってください。」と頼んだそうです。

この社長にしてみれば、A社の製品をいくら売っても、ディストリビューターとしての会社が儲かるだけです。しかしB社の製品を売れば、自分に個人的にコミッション(成功報酬)が入ってくるのです。

結果として彼はB社の販売に注力して、アジア地域の販売はこの社長のいる国だけは圧倒的に逆転したのです。

この話は有力な販売パートナーをもつ有利さと同時にメーカー側がディストリビューターとセールスレップ(エージェント)の違いを明確に認識している事の重要性を物語っています。
セールスレップは自分が買うわけではないので資金力がいりません。人脈と営業力ささえあればその販売を任せる事ができるのです。

上記のような例、「倫理的にいかがなものか?」という人もいると思います。しかしながら、今、実際に世界中ではこういった形で競争がおきているのです。

製品の品質の良さばかりを語るだけではダメです。よい販売パートナーを見つける事、彼らに適切な提案をする重要性を理解していただければと思います。

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大澤 裕/株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン

執筆者紹介文:

株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン (http://www.ppmj.com)
代表取締役 大澤 裕
慶応義塾大学経済学部卒。米系銀行の企業金融部で日本企業の海外進出支援業務従事。カーネギー・メロン大学経営学修士課程において特許製品の販路開拓方法を学ぶ。2000年米国においてピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。日米企業を結ぶ業務を行う。海外の販路開拓一般についてのアドバイスを各地公共団体でも行っている。

「中小企業が『海外に製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」(ダイヤモンド社)
「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語」(ダイヤモンド社)

お問い合わせ先
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