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  3. 2018.11.13

中小企業の海外戦略を本気で考える(第7回)
海外販売パートナーへの販促支援策(任命書、販促ツール、情報共有など)


今回は海外販売パートナーと契約を結んだ後のメーカーとしての販促支援策について書きましょう。

まず彼らに任命書を渡してあげてください。「我々xxx社は、y国におけるオフィシャルディストリビューター(セールスレップ)としてzzz社を任命します」といった事を記した表彰状のような紙です。

多くの販売パートナーは、その任命書をオフィスに飾るでしょう。人が来れば、自分達がちゃんとした日本の会社に任命された会社であることを自慢するかもしれません。また御社の製品説明ファイルのトップにそのコピーをいれるかもしれません。セールスを始める前に自分達の説明としてこれ以上のものはないからです。任命書はその販売パートナーに尊厳を与えるのです。

なお、任命書には期限を入れておきましょう。更新されるように彼らは頑張ってくれるはずです。

任命書の他に販売パートナーに渡してあげてほしいものは、カタログ以外の情報です。カタログだけを渡して「これで売ってください」というメーカーも多いのですが、説明を受ける潜在顧客からすると、セールスマンが話す内容はカタログに書いてある事ばかりです。有難味がないのです。セールスマンに自信をもって商談にのぞませるためにも、カタログ以外の情報を与えるのです。

例えば、「この部品はトヨタのレクサスにも使われている」といった情報です。カタログには書けないが口頭でなら言ってもよいタイプの情報です。また顧客に渡す事はできないが、見せる事はできるようなDVDを作って持たせるのもよいでしょう。製品によっては専用スーツケースに入ったサンプルキットなどを持たせると、とてもプロフェッショナルに見えます。

ポイントは何かというとセールスをする人にいかに権威を持たせるかという事につきます。人は誰しも固有の、できれば一般には知られていない情報をもって人に会いたいものです。次の新製品がどんなもので、いつ頃発売されそうか、といった情報もそうでしょう。そういったHPやカタログに書かれていない情報をもっているという事がセールスマンに尊厳を与えるからです。

日本の営業部隊には上記のような情報が普通に入ってきますが、海外の販売パートナーには意識的かつ定期的にそういった情報を与えてあげたないと、セールスに行く材料がすぐなくなるという事は心しておかねばなりません。

そうやって、少しでも売れたら、メールで褒めてあげましょう。「御社のおかげでインドではじめて製品が売れました。数は少なくともこれは大きな一歩だと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いします。」といったような簡単なメールです。やはり打つと打たないでは違ってきます。

もっと売れれば、優秀ディストリビューター(またはセールスレップ)としての表彰状を送りましょう。確実にオフィスに飾ってくれますし、彼らの励みになります。もっと売れたら、その販売パートナーの社長夫妻を日本に招待して、本社で皆で拍手で迎えてあげて、その後に温泉などに連れて行ってあげるのもよいでしょう。

上記のような事、最初からするのはムツカシイと思いますが、イメージとして持っておくと世界中の販売パートナー候補と話をするときに違ってきます。ぜひ、そういったWin-Win関係が作れるようなイメージをもって販売パートナーとの商談にのぞんでください。

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大澤 裕/株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン

執筆者紹介文:

株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン (http://www.ppmj.com)
代表取締役 大澤 裕
慶応義塾大学経済学部卒。米系銀行の企業金融部で日本企業の海外進出支援業務従事。カーネギー・メロン大学経営学修士課程において特許製品の販路開拓方法を学ぶ。2000年米国においてピンポイント・マーケティング・ジャパンを設立。日米企業を結ぶ業務を行う。海外の販路開拓一般についてのアドバイスを各地公共団体でも行っている。

「中小企業が『海外に製品を売りたい』と思ったら最初に読む本」(ダイヤモンド社)
「海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語」(ダイヤモンド社)

お問い合わせ先
㈱ピンポイント・マーケティング・ジャパン   
神奈川県横浜市中区不老町1-1-5東芝ビル
電話:045-264-4671  Email:info@ppmj.com

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