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  3. 2018.11.20

AIの活用で会社を成長させる!中小企業も導入するべきAIの技術


1 導入予定の企業は7割?!

人工知能(以下、AI)の第3次ブームと言われる今、企業でAIの導入が進んでいます。
毎日新聞が国内主要121社を対象に実施したアンケートによると、5割弱が一部業務で既にAIを導入していることがわかりました。
導入予定がある企業と合わせると約7割に達します。なぜ導入するのか?

目的は、業務の効率化です。AIは労働者不足の解消や膨大なデータを使った高度な経営を可能にします。
労働者不足が深刻な問題となる中小企業でも業務の効率化は課題であると言えます。中小企業もAIを導入して業務の効率化を図ることができるのでしょうか。
 
AI導入と聞くと、中小企業にはハードルが高いのではと考えてしまうと思います。
しかし現在、大企業でのAIの開発が進み、その成果を中小企業も使える形になり始めています。AIの技術を使えば、業務効率化や膨大なデータを活用することが可能になり、会社にも働く側にもメリットは大きいでしょう。

今回は、中小企業がAIの導入を考えることを目的として、実際に導入した企業を見ながら導入の可能性を探っていきます。

2 AIとは?

はじめに、AIについておさらいします。AIとは、コンピューターで記憶、推論、判断、学習など人間の知的活動を代行できるようにモデル化された技術のことを言います。
また、音声認識、画像認識、自然言語処理、データマイニング、ロボットなど人間の知的活動をコンピュータによって実現しようとするあらゆる研究の総称でもあります。 

そのようなAIをどのように活用するのか、「人間を代替するAI」と「人間をサポートするAI」に分けて事例とともにそれぞれ説明していきます。

3 2種類のAI(人間を代替するAI /サポートするAI)

・経験値をデータ化し人間を代替するAI

製造業では、職人が長年に渡り培った知識や技術から、感覚によって作業をすることがあります。職人技は明文化できず、技術の継承や品質の均一化においては難しいところがあります。
製品の大量生産が必要であったり作業が過酷な労働の場合は、製品の品質や従業員の健康を確保するためにも今後自動化することは必至です。至難の業である職人の技術もAIに学習させることで自動化することができます。

例えば中小企業では、単純な人手不足や次世代を担う後継者が見つからないことから、技術を継承することが難しくなった企業が多数存在します。そのような場合は、AIにベテランの作業者の経験知をディープラーニングによって学ばせることで、作業者が何年もかけて培った技術をデータ化し再現することができます。
自動化より人手での作業が好ましい場合でも、新人作業者はAIデータから技術を学ぶことができるため人材育成のコストを省くことが可能です。実際に大中問わずAI技術を使ったトレーニングで人材育成ををしている企業は増えています。
 
また、製造業で用いられる人手を代替する技術として画像認識があります。画像認識は製品の欠品検査や分類に活用されます。

AIによる欠品検査は、AIがキズ、歪み、汚れ、欠損などを認識し熟練技術者にしか分からない明文化できない判定基準をAIが習得し技能の伝承、検査作業を省力化、品質を均一化、24時間自動稼働を可能にします。

AIによる製品の分類は、AIが微妙な形状の違いなどから品番や品名を自動的に判別し瞬時に自動分類することができます。パン屋さんで無人化されたレジがありますが、この技術を使っています。

実際にAIによる欠品検査を導入し、目視検査を自動化した事例を紹介します。食品や生活用品に関するプラスチック製品の製造業を営むカウパック株式会社です。

同社は樹皮キャップの欠品検査を目視によって行っていました。目視検査は身体ともにストレスの大きい作業であり、疲れから不良品を出しかねないといった問題があることから、画像認識技術を活用しての自動化を導入しました。
この工程にロボットとカメラを導入し、画像認識技術を使って合否判定技術をコンピュータに学ばせました。その結果、ベテラン作業員それぞれの感覚だった判断が均一な外観検査と数値管理された品質管理を可能にしています。 

・膨大な計算量で人間をサポートするAI

経営や生産管理など、あらゆる生産活動では膨大なデータが存在します。データは生産活動において重要ですが、中小企業だと特に、データではなく経験値や感覚から判断するなどデータを合理的に扱えていない現状があります。
それは、データ化しきれていないことも理由に挙げられます。AIは人間には計算しきれない膨大なデータを瞬時に計算、分析、予測します。つまり、AIを活用することで人間ができることが広がるのです。
 
その例として、AIを取り入れた創業100年の老舗ベンチャー、ゑびやを紹介します。同社は、自社でシステムを開発しているので、経緯とともに詳しく見ていきます。
 
ゑびやは三重県伊勢市で商店や飲食店などの商業施設を営む、従業員48名ほどの会社です。創業100年の歴史はあるものの、長年にわたり売り上げが低迷していました。
そこで、データとAIを活用したシステムを構築し販促活動や店舗オペレーションの精度・生産性を飛躍的に向上させ、従業員数をそのままに、4年間で売上を4倍、利益率を10倍に膨らませました。ゑびやの詳しいAI導入の経緯と活用について見ていきます。
 
成長前の低迷期、経営に携わることになった現在の代表である小田原春樹さんは、「経営状況を客観的に分析するためのデジタル化された数値データがない」という中小の飲食店によく見られる問題に頭を抱えます。
数字がないと、どこに課題があるのかがわかりません。来客数や食品・商品の発注数など、現場社員の勘で予測していたことを可視化、数値化できないかと考えていたところAIに出会います。
システム開発会社の協力のもと、データとAIを活用した来客・注文予測システムの開発を始めます。AIに信頼できる予測をさせるために、天候や自社サイトへのアクセス数など膨大なデータを収集し長い時間をかけて分析していきました。
その結果、約90%の確率で予測できる来客予測AIを開発し、人員や商材の無駄をなくし的確にコントロールできるようになりました。
 
商店の方では、マーケティングにAI技術を活用しています。
店内にカメラを設置し顔認証システムと連携することで入店者の数や性別、年齢などのデータを自動で収集します。
この観測データとPOSデータから入店率や入店購買率、客単価などを算出します。これらは店舗内外のディスプレイはどうすれば女性の入店に繋がるか、などのマーケティング施策に役立っているといいます。
 
今後は、AIで予測のみならず発注や仕入れまで可能な限り自動化していくとし、さらなる発展を目指しています。
加えて、同社のAIシステムを他企業にも提供し社会の発展の一端を担う志を示しています。ゑびやのAIシステムは、AIによる予測、発注、仕入れなど製造工場などでも同じように応用可能なところがありそうです。

4 さいごに

AIはベンチャーと大企業が組んでいくつもの実証実験が進んでいます。その成果を中小企業にも使いやすいパッケージとして提供する例が今後も増えてくると予想され、中小企業でもAIを容易に導入できるようになるでしょう。
自社の課題を明確化し、どんなAIが必要なのか、自社にあったAIの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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アリババジャパンプレス編集部

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