1. 組織・人事
  2. 2018.12.17

業務の効率化が実現する? 製造業の外部リソース活用事例


外部リソース活用は、製造業が業務の効率化を目指すなら検討すべき施策の一つです。
外部リソースの活用が上手くいけば、人員やIT技術の不足を解消できる可能性があるからです。

そして製造業が活用できる外部リソースは、派遣や人材紹介など採用関連だけではありません。実際に弁護士や税理士など人事労務については既に外部リソースを活用している、という製造業の企業も多いのではないでしょうか。
本記事では外部リソース活用のメリット・デメリットと製造業の外部リソース活用事例について解説していきます。

1. 製造業の中小企業が外部リソースを活用するメリットとは

外部リソースを活用すれば、重要な業務に社内の経営資源を集中させることができます。これは経営資源に限りがある中小企業ほど実感しやすいメリットだといえるでしょう。
では製造業の中小企業が外部リソースを活用するメリットとしては、他にどのようなものがあるのでしょうか。
外部リソース活用のメリットについて、以下で紹介していきます。
 

・既にスキルがある人材を活用できる

製造業の中小企業が外部リソースを活用するメリットの一つに、既にスキルがある人材を活用できることがあります。
通常新しい人的リソースが必要になった場合、新規採用と新人教育の期間が必要です。
しかし外部リソースとして既に製造業で経験がある人材を活用すれば、即戦力の人材を現場に投入することができます。
 

・教育コストが下がる

人材派遣会社などアウトソーシングを提供している企業の中には、現場に人材を投入する前に自社で研修を実施している企業が少なくありません。
そういった企業のサービスを外部リソースとして活用すれば、教育コストを下げることができます。
また卓越した技術を持つプロフェッショナル人材を活用することができれば、通常のアウトソースよりも予算は必要となりますが、業務の品質を高めることに役立ちます。
 

・経営をスリム化して人件費を抑えることができる

AIやIoTの普及により製造業でも急速な変化が求められる昨今では、先行きが見通せない部分もあるのが現実です。
変化が激しい時期に雇用を過度に増やすことは、経営のリスクになりかねません。
建設や物流業界では人手不足が特に重要な経営課題でもありますが、外部リソースを有効に活用することができれば、雇用が増えすぎるリスクを抑えながら人手不足の解消を目指すことができます。
 

・業務の品質向上と効率化が期待できる

業務の品質向上と効率化の実現も、外部リソース活用の結果として期待できます。
プロフェッショナルな経験がある作業員・技術者を現場に投入することができれば、経験や知恵を現場の業務改善に役立てることもできるからです。
また管理者やリーダークラスの人材の協力を外部リソースから得ることができれば、よりスピーディーな業務改善が期待できるといえるでしょう。

2. 外部リソース活用のデメリット

製造業の外部リソース活用は成功すれば、様々なメリットを受けることができます。しかし外部リソースを導入することはメリットだけではなく、デメリットもいくつかあります。
では次に、製造業が外部リソースを活用するデメリットについて見ていきましょう。
 

・ノウハウが自社で蓄積されない

外部リソースを活用した場合、ノウハウが自社で蓄積されない、というデメリットがあります。これは業務委託で一つの部門、もしくはプロジェクトを全て委託した場合に生じる課題です。
ノウハウを自社で保有することを前提に考えるなら、外部リソースに業務を委託する規模については慎重な判断が必要になるといえるでしょう。
 

・情報漏えいのリスクが増える

外部リソースのメンバーの雇用元は自社ではなく、アウトソースを提供する企業です。そして派遣や業務委託の現場で働くメンバーは基本的に数年、もしくは数か月単位で現場が変わります。
そのため自社で雇用している社員よりも、情報漏えいのリスクは高まります。
委託先の社員が情報漏えいをした場合でも、委託元に責任がかかる可能性があるため、外部リソース活用をする際は情報漏えいリスクへの何らかの対処も必要になるといえるでしょう。
 

・業務の進行状況の把握が難しくなる

ITに関する業務などプロジェクトをまるごと外部に委託した場合、業務の進行状況の把握が難しくなる、というデメリットもあります。
業務内容によっては委託した業務(作業)が自社以外の場所で実施されることもあるからです。
そのためプロジェクト単位で業務を委託する際は、定例会議の実施もしくは日報の共有など、進行状況の確認手段をあらかじめ決めておくことも大切です。
 

・運用体制を確立しなければならない

製造業に限らず外部リソースを活用する際は、運用体制の確立が必要です。現場からすると社外のメンバーと一緒に仕事をすることになるため、スムーズに連携できるまではある程度時間もかかります。
また業務を遂行するにあたって生じる課題の解決は全てを委託先に任せることはできません。
実際に運用を始めてから分かる問題もあるため、運用体制を確立するまではそれなりの労力が必要になる、といデメリットもあります。

3. 製造業に関連した企業の外部リソース活用事例

製造業が外部リソースの活用を検討するなら、既にある事例から学ぶことも大切です。経営課題が明確な場合は、同じような課題を解消した事例が特に参考になります。
ではここからは、製造業に関連した企業の外部リソース活用事例について見ていきましょう。
 

・株式会社十一屋ボルト

株式会社十一屋ボルトはボルトやナット、工場設備品などを取り扱う卸売業を営む企業。
宮城県や青森県など東北を中心に営業しており、自動車、機械、建築など様々な用途に合わせたボルトを取り扱っています。

そんな株式会社十一屋ボルトが活用した外部リソースはITコーディネーターの派遣です。ITスキルに特化したITコーディネーターを派遣として活用することで、注文処理など事務業務のIT化に成功しています。
製造業務に直接関係しない箇所の間接費を削減したい場合には、参考にすべき外部リソース活用事例の一つだといえるでしょう。
 

・株式会社田中金属製作所

株式会社田中金属製作所は、高機能シャワーヘッドの開発・販売をトータルプロデュースする企業。
孫請けとして事業をスタートしながら、自社製品を提供するメーカーへ成長したという、異色の飛躍を遂げた企業でもあります。

そんな田中製作所が活用した外部リソースはブランディング戦略構築のアウトソーシング。
自社製品を開発・販売するにあたり、ブランディング戦略が必要となり、プロデューサーをアウトソーシングしています。
3年間のブランディング戦略を実行した結果、売上高は2倍程度増加。製造業が外部リソースを有効に活用して、事業拡大を成功させた秀逸な事例の一つだといえるでしょう。
 

・三菱重工業株式会社

三菱重工業株式会社は日本を代表する機械メーカーの一社。船舶や事業所向け冷蔵庫、ETCシステムなど幅広い製品の開発を手掛けています。

そんな三菱禱工業が活用した外部リソースは自社のネットワーク運用です。全国に複数の拠点を有する同社では、セキュリテイの保たれた強固な基幹ネットワークを保つことはビジネスの生命線でもあります。
大規模なネットワーク運用を外部リソースとして通信企業が提供するサービスに任せることで、10億円という大幅なコスト削減にも成功しています。
製造業にとってITや通信技術は外部リソースの活用を検討すべきポイントの一つだといえるでしょう。

まとめ

ここまで紹介してきたように製造業の外部リソース活用にはメリットだけでなくデメリットも存在します。
運用体制を確立するまで労力は必要となりますが、外部リソースの活用は自社の業務を見直すきっかけにもなります。

また外部リソースに委託する規模が大きければ、見直さなければいけない業務範囲も広くなります。
そのためスムーズに外部リソースを活用することを考慮するなら、専門的な人材1~2名のみを外部リソースに頼るという選択も有用です。

このように外部リソースを活用する際は検討すべき要素がいくつかあり、簡単なことではありません。しかし製造業が業務の効率化を目指すのであれば、外部リソース活用は検討する価値があるといえるでしょう。
 

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斎藤 千也/ライター

執筆者紹介文:

兵庫県出身のライター(フリーランス)。
会社員時代は主に人材派遣業界で営業や管理職として勤務。
2015年からライターとしての活動を開始。
これまで採用/転職/マーケティング関連のテーマを中心に1,000本以上の記事を執筆。

お問い合わせ先:
https://goo.gl/forms/gTHoBCEnmTwETMGT2

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