1. IT活用
  2. 2019.01.11

サービスのあり方が変わる!ファッションテックから見る、テクノロジーが生み出す未来型のサービスとは?


ファッションテックという言葉が今注目を集めています。言葉自体は2013年ごろから存在しているものの、一般消費者に広まったのはここ最近です。
BtoCのファッションECプラットフォームを運営するZOZOTOWNがスマートフォンのカメラで自分の身体測定を行えるZOZOSUITの無料配布を行なったことでファッションテックが注目されるようになりました。なぜ、世界中でファッションテックサービスが続々と生まれているのでしょうか?
 
ファッションテックが誕生した背景には、消費者が店舗に行かずに買い物を済ませるというライフスタイルの変化があります。それにより買い物控え傾向が強まり、インターネットを通じて安価な輸入品への関心が高まりました。
売り上げ低迷の危機に陥る中、若手の人材不足も問題になり始めています。このようなファッション業界の危機に対して、業界を活性化するためにIT化が始まりました。

ファッションテックとは

ファッションテック(Fashion Tech)とは、ファッション(Fashion)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語です。テクノロジー(IT)の力でファッション業界を活性化させる動き全体のことを指します。
 
スマートフォンのアプリで衣服のレンタルができるサービスや、ECサイト、フリマアプリ、バーチャル試着サービスなどがファッションテックにあたります。

ファッションテック市場

ファッション市場規模は約9兆円ほどです。ファッション業界全体では人口減少が問題になっており、ただ売るだけではなくテクノロジーを使ったサービスが増えています。
BtoB、BtoC、CtoCのどのプラットフォームにおいても、ファッションテック市場は世界で拡大傾向にあります。
 
経済産業省が発表した平成29年度版電子商取引に関する調査によると、日本国内のBtoC-EC市場規模は16.5兆円で前年より9.1%増加しています。BtoB-EC市場規模は317.2兆円で前年より9.0%増加、またCtoCにおいてもフリマアプリの登場などによって増加しています。
 
その中でアパレルECの市場規模は1超6,454億円で前年より7.56%も伸びています。また、アパレルEC化率は11.54%と、全業界のEC化率平均5.79%に比べて大きくEC化が進んでいることがわかります。  

種類別ファッションテック企業の紹介

BtoB


・バーチャルフィッティング

画像認識やVRなどの技術が進み、バーチャル世界での試着が可能になりました。上記で触れたバーチャサイズ(Virtusize)やメモミ(memomi)と言った企業がサービスを提供しています。
メモミは鏡のような画面で、リアルタイムで着ている服の色を変えることや前に来た服の画像を画面半分に写し、着替えることなく今来ている服と比較することができます。このメモリーミラーと言われる画面は店舗に置かれ、売り場の雰囲気を盛り上げます。
 

BtoC


・バーチャルスタイリスト

コーディネートについて、オンライン上でプロのスタイリストからアドバイスをもらえたり、AIからレコメンドをもらえたり、おしゃれな人の着こなしを見ることができます。
 
ZOZOTOWNが運営する「WEAR」がこれにあたります。WEARは日本最大級のファッションコーディネートサイトです。おしゃれな人が着こなしや着用アイテムを紹介しており、ユーザーはコーディネートを勉強しながら気に入った商品があればZOZOTOWNや公式ホームページで購入することができます。
 

・クロージングサブスクリプション

服を購入するのではなく、定額で借りるというサービスです。毎月決まった金額で決まった点数を借りることができます。シェアリングサービスやレンタルサービスとも言われます。 
ドレスやパーティーグッズをレンタルするアメリカの「Rent to the runway」やブランドバッグのレンタルをする「Laxas」と言ったサービスがあります。普段着る機会の少ない服や高級なものは購入には至らないもののレンタルには需要があるようです。

BtoB/C


・プラットフォームサービス

「sitateru」というサービスは衣服を作りたい個人または企業が小ロットからオリジナルの服を生産できるようにしたプラットフォームです。オンライン上で製作の全行程をサポートしながら適した生産工場と繋げてくれます。同じようなサービスの「nutte」は縫製の注文を依頼したい人と縫製の注文を受けたい職人のマッチングサービスです。同じく小ロットの注文を依頼することができます。

IT×〇〇(他業種への応用)

テクノロジーの活用はファッション業界に限らず多くの分野で始まっています。

・ビューティーテック(BeautyTech)

化粧品関連とテクノロジーを組み合わせた造語です。2018年は「ビューティーテック元年」と言われるほど化粧品業界でもテクノロジーを活用し始めています。
化粧品業界と美容医療業界の境界線がなくなって来ており、テクノロジーによって化粧品の枠を超えた新技術の開発が進んでいます。
例えば、資生堂が買収した米国ベンチャー企業Olivo Laboratoriesは専用クリームを肌に塗ることで人工皮膚を肌上に形成しシワやたるみを瞬時に隠すといったことを可能にしています。

ファッションテックにおけるバーチャルスタイリストのように、ビューティーテックが叶えるものはパーソナライゼーションです。AIを活用して自動で肌状態を細かく分析してくれるスマートミラー「Hi Mirror」は美容コンサルタント以上の役割を果たします。
分析結果から個人に合わせたスキンケア方法や効果のありそうな化粧品を紹介してくれます。バーチャルメイクアップ機能もあり、自分が気に入ったメイク方法を教えてくれます。

また、似たような機能を持つ「ModiFace」というバーチャルメイクアプリはAR技術を駆使しリアルタイムでメイクのシミュレーションができます。
アプリで利用がしやすく、スマートフォンのカメラで自分の顔を写すだけで機能を楽しめます。ファッションテックで紹介したバーチャルフィッティングと同じようなサービスだと言えます。

・メドテック(MedTech)

医療(Medical)とテクノロジーを組み合わせた造語です。人口の高齢化が進む中、医療専門職の不足が問題視され、メドテックが医療プロセスの効率化や自動化を可能にすることが期待されています。
医療行為である場合は医師が行わなくてはならないため、メドテックの技術の多くは支援型のものです。手術支援ロボットや福祉用ロボットスーツなどが成長しています。

「Babylon Health」は本格的な医療診断をスマホでできるというイギリスのスタートアップが開発したアプリです。世界で100万以上ダウンロードされ、イギリスで25万人以上のユーザー数を獲得しています。
このサービスは、ユーザーがアプリ内のチャットボットに症状を打ち込むと、瞬時に考えられる病名を出してくれるというもので、この医療AIの精密さは人間の医師以上という結果が出ています。
必要に応じて医師とのビデオチャットをすることもできます。サービスは月額制で、日本円で約740円ほどで利用することができます。

・フードテック(FoodTech)

食品関連サービスとテクノロジーを組み合わせた造語です。食料の生産から加工、流通、管理など全食品分野において技術が取り入れられつつあります。

世界中で食品ロスが問題視されているなか、フードテックは食品分野での様々な問題を解決するとして注目されています。オンラインデリバリーサービスや工場の品質管理、売り手と買い手をつなげるマッチングサービスなど多岐に渡りサービスが生まれています。

フードテック企業の株式会社リノシスは、ソフトウェアの力で飲食・小売ビジネスの業務効率化と売り上げ増を低価格で実現するためのサービスを提供しています。
例えば、リノシス・キッチンマネージャーは在庫や消耗品の自動管理・自動発注機能や棚卸しアシスト機能、冷蔵庫の温度管理機能があり、作業効率を高めるとともに人件費や食材ロスを削減します。
在庫管理や棚卸しアシストは、食品に限らず製品のある分野で応用できそうです。

「Reduce GO」は飲食・小売店の余剰食品を削減するプラットフォームアプリです。月額料金を払うことで誰でも近くのレストランや小売店の売れ残ってしまいそうな食品を受け取ることができます。

このように、上記の他にもエドテック(EducationTech)、フィンテック(FinanceTech)、マニュテック(ManufacturingTech)など様々な業界でテクノロジーの活用が進んでいます。
業種は違うとも似たようなサービスが応用されていました。他業界のテクノロジーの活用を応用することで新たなビジネスチャンスがありそうです。

終わりに

消費者の購買行動の変化や働き手不足と言った変化に応じて、商品やサービスを提供する側は柔軟に新たな価値を作っていくことが求められています。
持続可能な未来を実現するため、どの業界でもIT化が必須になってきたのではないでしょうか。今後もサービスのIT化や商店のEC化が高まっていくとみられ、企業のモノの売り方やサービスのあり方が問われています。

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アリババジャパンプレス編集部

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