1. 新商品開発
  2. 2019.02.12

世界中でブームのeスポーツに企業のビジネスチャンスはあるか? 企業がeスポーツ事業に参入するわけ


日本ではまだ認知が浅いeスポーツ。昨年eスポーツがアジアオリンピック評議会に承認され、2022年に中国、杭州で開催予定のアジア競技大会で正式種目として採用されることが決まっています。2024年開催予定のパリ五輪でもeスポーツがメダル種目として追加される予定となっており、大きな盛り上がりと新しい歴史が作られることが期待されます。現在のeスポーツの現状と今後日本への影響について紹介していきます。

eスポーツとは

eスポーツとはElectronic Sportsの略称です。まだ世界共通の定義はありませんが、一般的には「電子機器を用いて複数人のプレイヤーで対戦する競技型ゲームのこと」を指します。媒体はPCが主流ですが、近年スマートフォン版が増えてきています。

日本と世界の市場規模

・日本

市場規模:2017年5億円未満、2018年は13倍の48億円、2022年予測は99億円
試合観戦・動画視聴経験者数:2017年230万人、2018年は382万人、2022年予測は785万人

2018年に日本eスポーツ連合(JeSU)が発足したことやeスポーツゲームのスマートフォン化が進んだことが拡大の原因と見られ、今後もオリンピックに向け大きく拡大傾向にあると予想されます。

・世界

市場規模:2017年701億円、2018年969億円、2021年1765億円
オーディエンス規模:2017年3.35億人、2018年3.8億人、2021年予測5.57億人

世界でもeスポーツ市場は伸びていることがわかります。(引用:株式会社Gzブレイン

プレイヤー人口

世界のeスポーツ競技人口は約1億人超、視聴者を合わせると3億8000万人ほどいるようです。その中で日本の競技人口は約400万人弱、視聴者と合わせると560万人とまだ少ないことがわかります。

現在の世界の競技人口を他スポーツと比べると、最も競技人口が多いeスポーツタイトルとテニスの競技人口が同等であることがわかりました。eスポーツの競技人口は年々増加しており、2020年にはサッカーの競技人口3億人を上回るとも言われています。

大会と賞金

現在のeスポーツ大会、賞金金額は2018年データによるとこのようになっています。

1位 Dota2(ドータ・ツー)約157億円
2位 League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)約58億8千万円
3位 Counter-Strike:Global Offensive(カウンターストライク グローバル・オフェンシブ)約58億7千万円

ずっと日本の大会の賞金は低額であると言われていましたが、近年は高額化が進み昨年の大会では国内史上最高額となる優勝賞金100万ドルの大会が行われました。

ビジネスチャンスはあるか?

eスポーツと企業がどのように関わり、ビジネスに繋げているかを以下で紹介します。

スポンサー

2017年の企業ブランドランキング上位のうち、eスポーツのスポンサーまたはeスポーツ事業に取り組んでいる企業は50%を超えており、世界ではeスポーツビジネスに取り組むことがスタンダードになりつつあります。日本でも市場拡大に伴い業界外からのスポンサー企業が急増しています。

スポンサーになることの企業の一番のメリットは「認知度向上」と「販売促進」でしょう。大会やイベントがメディアや動画配信サービスなどに露出することで、企業のブランド露出が増える可能性やグローバル進出の足がかりになることが期待されます。

世界で最もプレイヤー人口の多い「League of Legends(LoL)」世界大会は動画配信サイトTwichでの視聴回数は10億回以上、日本チームによる配信は1700万回を超えます。多くのeスポーツファンにアプローチすることができ、ゲームタイトルと自社製品のコラボレーションにより新規顧客開拓となる可能性もあります。

実業団

実業団として企業で働きながらチームを組んで競技をしている人もいます。制御盤を扱う愛知県の中小企業、三笠製作所は昨年eスポーツ事業に参入し年間800万円の予算をつけ実業団を立ち上げました。

同社による狙いは「世界規模で注目されるeスポーツを通じて優秀な人材を確保し、会社の持続的成長につなげること」です。機械やロボットを対象とした制御分野に事業を拡大したいもののソフトウェア技術者が不足していることから、eスポーツを通して人材の確保を図る狙いです。

また、eスポーツ実業団を持つことは会社の知名度向上にもつながると見られます。eスポーツチームが増えており、企業を巻き込んで日本でもっとプレイヤー数が増えるのではないでしょうか。

コラボ商品

企業とeスポーツのコラボ商品はアパレルを中心に増加しています。

国内では大手スポーツブランドのChampionがゲーム関連用品を取り扱うMSY株式会社と契約し、eスポーツ用ウェアの開発を始めています。国外では、同じく大手スポーツブランドNIKEとLoLの世界的プロゲーマーUziがスポンサー契約をしたことが話題となり、今後eスポーツ関連商品が販売されることが予想されます。

また、この流れは広がると見られ、日本でも今後eスポーツ関連商品の需要拡大や選手とのコラボ企画増が期待されます。

eスポーツ関連商品

eスポーツ関連商品はゲーミングPC周辺機器、チェア、モニター、ヘッドセット・マイク、ユニフォームがあります。eスポーツ商品専門店や一部商品にeスポーツ商品を扱う小売店があります。

一般用とゲーミング用の一番の違いは性能です。電子機器を用いてのスポーツは少しの不具合が勝敗を変えてしまうため、高性能でなくてはなりません。例えば、PCは高い処理能力を必要とするためスペックの高いもの、チェアは長時間座っても負担を感じない作りとなっているもの、ヘッドセットやマイクはチームでコミュニケーションを取るために遅延がなく音声がくっきりと聞こえるものが必要です。


パソコン製品などを販売する小売店のソフマップは、eスポーツ事業へ参入しゲーム配信環境を整えたゲームイベント施設の建設やeスポーツ商品の販売を始めました。

設備を設置したことでeスポーツ商品の売り上げは2倍になり、今後ECと連携することで4倍へ伸ばすとしています。同社は世界に遅れをとる日本のeスポーツ産業の活性化に同社なりに貢献するとしてビジネスを始めました。ゲームイベント施設と店舗を併設させ、プロ選手のユニフォームやゲーミングPC周辺機器などの販売を行なっています。

同社社長によると、ゲームイベント施設を作った意図は「eスポーツに協賛している企業の商品を売ることでメーカーに売り上げが立ち、スポンサーについているeスポーツチームにお金が入る流れを作る」としています。

また、イベントのライブ配信を行うサイトでは、大会で使用している機器を視聴ページから購入できるようになっています。ライブ動画を観ながら気に入った商品を購入でき、視聴を妨げないような工夫がされています。小売店が事業を拡大しながら、商品の購入につなげるための工夫がされていました。

おわりに

市場が拡大しているeスポーツ産業へ企業が商品の販売やイベント運営、スポンサーなどとあらゆる形で参入してきています。今後日本でeスポーツブームが広がると見られ、eスポーツ関連商品の需要も拡大するでしょう。日本のeスポーツ産業の活性化を応援するためにも製品の企画を考えて見てはいかかでしょうか。

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アリババジャパンプレス編集部

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