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  3. 2019.04.02

こんなところにも使われていた?!将来生活の一部になりうるARとは?


新聞やニュースで最近よく聞く「AR」、「VR」という言葉。なんとなくのイメージしか理解していない方も多いのではないでしょうか。

身近なものではゲームや家具に活用されており、医療や物流にも導入が進もうとしている技術です。IDC Japan株式会社が2018年6月に発表したデータによると、AR・VRの世界の市場規模は2022年には2087億ドルに達する見通しで、2017年からの年間平均成長率は72%とかなり大きな成長産業です。

これまで主にエンターテイメント業界で用いられてきたAR・VRは医療、小売、製造など様々な分野での応用が進んでいます。今後技術開発が進み、生活の一部になっていくことが予想されるARの今とビジネス展開について探ります。

ARとVRの違いとは?

ARとは、Augmented Realityの略で「拡張現実」と呼ばれます。
実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねることで、実際の世界を仮想的に拡張するというものです。2016年に世界的に大ブームとなり、現在でも利用者の多いスマホゲーム「ポケモンGO」はARの技術が使われています。ARによって実世界にポケモンを見つけることができ、幅広い年代で人気となりました。
 
ARと似た技術にVRがあります。VRはVirtual Realityの略で「仮想現実」と呼ばれます。
ARが現実空間に仮想空間を重ねたものであるのに対し、VRは仮装空間そのものを映し出します。VRを体験するには、ヘッドセットを装着する必要があります。ヘッドセットの中に映し出される仮想的な世界を、匂いや音などの五感で現実世界のように体感できます。エンターテイメントやゲーム、福祉の分野で積極的に利用されていますが、ARと同じく医療やファッション、不動産など幅広い分野で活用されています。

ARはビジネスでどのように使われている?

ARは様々な分野で活用が進んでいます。どのように使われているのか、業界別に事例を紹介していきます。
 

小売

・実際のイメージをARで表示!(IKEA)
スイスの家具メーカーIKEAは、IKEAカタログというARを使ったサービスを提供しています。
IKEAカタログは、実際の部屋にスマホカメラをかざすと画面にCGの家具が現れ、設置した時のイメージを確認できるというものです。部屋と家具の寸法が合うかどうか計測する手間が省け、簡単に配置した時のイメージがわかるという便利なサービスです。
 
ファッションやアクセサリー業界でも同じようにAR技術が使われ、バーチャル試着を体験できるサービスもあります。ARは写真だけではわからない情報を実際のイメージとして提供します。
 
*バーチャル試着についてはファッションテックの記事で紹介しています
(URL : https://aj-press.alibaba.co.jp/topics/id=845

・ARでプロモーション?商品アピールをARで(花王)
花王はエッセンシャルというシャンプーのプロモーションでARを活用しました。
商品のパッケージのロゴの部分を専用アプリでかざすと、人気俳優の限定フォトフレーム数種類が表示され一緒に写真を取ることができるというものです。撮った写真をSNSにアップしてもらうことができれば、商品の認知度向上が期待できます。インセンティブとしてAR技術を使い販売促進を狙った企画です。

小売では、ARは消費につなげるための商品のアピールや消費者向けの便利な機能として活用されていました。

製造業

・ARグラスで作業効率アップ!(ボーイング)
航空機には、機体を動かすのに大量で複雑な配線が張り巡らされています。それらが正常につながり作動するかどうか、今まではパソコンで確認しながら組み立てが行われていました。それには多くの作業時間がかかり、エンジニアの疲労や作業効率の悪さが課題でした。

その問題を解決するために導入されたARグラスは、メガネのようにかけるだけで配線が正常かを確認できます。さらに、音声コマンドの機能があったり、離れたところにいる上司が、作業に悩んでる部下にテレビ電話のようにアドバイスを行うことも可能です。同社はARグラスの導入によって組み立て時間を25%短縮、人の作業が自動化されたことでエラーをほぼ0に減らしました。

ARグラスは製造装置のメンテナンスや同じ画面を共有できることから作業の説明時に活用されたり、製品の組み立てのシミュレーションや正確性の確認としてARが活用されるなど、製造業での作業効率向上に貢献しています。
 

医療

・ARの活用で遠隔手術が可能に(STAR)
STARとは、保険医療防衛長官室が後援し、インディアナ大学などが参加している医療現場におけるARの活用プロジェクトです。ここで開発されているのはARによって緊急時などの手術をオンラインでサポートするというもので、主に軍事的な目的で開発されました。緊急で手術が必要でその場に医者がいない場合、遠方にいる医者がARを通じて応急措置の方法を指示します。患者にカメラを向けると、遠方の医者からメスラインなどの指示が患者の体にARとして表示されるという仕組みです。
 
・治療後の歯の様子をARで事前に確認(Kapanu)
スイスの医療系スタートアップ企業Kapanu社は、治療後の歯の様子を治療前にARで確認することができるソフトを開発しました。これによって患者は自分の治療後の歯の様子(サイズ、色、削り具合など)を納得した状態で施術に臨むことができます。また、医者側も歯のレプリカを製作する必要がなくなり、手間を省きながら患者が望むような施術を行うことができます。

中小企業のためのAR活用術

展示会でAR

展示物とARを掛け合わせることで、写真や言葉では伝えづらい情報をAR動画によって伝えることができたり、展示物のより詳しい情報を発信することができます。タブレットやスマホがあればARを利用できる為、展示会で場所を取ることもありません。さらに、展示を体験型にすることで記憶に残りやすくなる為、展示会で役に立ちます。

ARでネットにつながる為、一度AR情報を読み取った相手に対して展示会前後で再度情報を通知することも可能です。

チラシやカタログにAR

チラシやカタログにARを設定することで、伝えきれない情報を発信することができます。

例えば、住宅メーカーでは折込チラシにARを設定し、AR動画でモデルルームを見学できるように活用していました。AR動画によって他の企業と差別化できることや、実際の魅力的な部屋をチラシによって多くの人に観てもらうことを可能にしています。このようなAR動画の活用は、商品の製造工程の様子や使い方ガイドなどに応用できそうです。

カタログや紙面では、ARを活用することで販売促進につながる商品のアピールをすることが可能です。制服や着物など衣料品を扱う企業では、ARで試着体験できる仕組みを設け、試着時のリアルなイメージを提供できます。化粧品メーカーでは、メイク動画を設定することで、商品の使い方やビフォーアフターなど写真だけではわからない情報を発信することができます。

商品パッケージにAR

商品のパッケージにARを活用することによって、販売促進につなげることができます。また、ブランディングとしてや、より商品のことを知ってもらう為に見た目ではわからない情報をARによって付け加えることができます。

酒類を生産している企業では、ARを活用しラベルにスマホをかざすことで商品のプロモーション動画を視聴できるようにしていました。食材を扱う企業では、AR動画によって生産者の顔やメッセージを見えるようにしたことで、生産の透明性や安心感を発信することに成功していました。また、レシピ動画を付与することで具体的な食材の美味しさをアピールすることもできます。

AR動画は実際に商談の場でも活用されているようです。

終わりに

ARは幅広い分野で応用され、エンターテイメントとしての利用だけでなく、シミュレーションとして作業の効率化や利便性をもたらしています。
また、商品のプロモーションとしても有効で、使い方次第で活用の幅が広がります。開発が進み、今後はスマートフォンアプリが増えるなど身近な技術として生活の中で使われるようになっていくことが期待されます。ARは信頼性の高いソリューションと大きなメリットをもたらします。

今後もARのビジネス展開に注目です。

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アリババジャパンプレス編集部

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